こんにちは、うっつーです。
編集者としての職業病なのか、言葉の使い方には敏感に反応してしまいます。
その中で気になった言葉の使い方を紹介します。
今回は、『終わった後』という表現です。
『終わった後』は二重表現か否か
「仕事が終わった後に買い物する」「飲み会が終わった後の二次会」など…
色々な場面で出てくる表現ですが、「終わった」と「後」が似たような言葉のような気がしたので、調べてみました。
(ちなみに、こういった似た語が続く表現を『二重表現』と言います。)
結論としては、『終わった後』は二重表現ではありませんでした。
その理由などを詳しく見てみましょう。
『終わった後』が二重表現かも?と思ったわけ
まず、語の意味として、両方とも何か物事の「うしろの方」を表す語なので、二重表現だと思ったのです。
また、二重表現の場合、どちらか一方の語だけにしても意味が通る場合が多いです。
(例)仕事が終わった後に買い物する
⇨仕事が終わったら買い物する
⇨仕事の後に買い物する
(例)飲み会が終わった後の二次会
⇨飲み会終わりの二次会
⇨飲み会後の二次会
こんな感じに出来ますね。いかにも二重表現にみえます。
時系列に沿って考えればよくわかる
『終わった後』が二重表現ではないことは、時系列に沿って考えてみると納得できるでしょう。
「終わった」は、『終わる』に完了などを表す助動詞『た』がくっついた語です。また、『後』には、ある時点以降のことを指します。
つまり、『終わった』は物事が完了した時点のこと、『後』はそれ以降のことを表しており、同時には起きない語を並べているだけなので、二重表現にあたらないわけです。
二重表現かどうかは意味を整理することが肝要
もし特定の言葉が二重表現かどうか気になるようなときには、言葉を細分化して、それぞれの意味を整理するとあっさりわかることもあります。
そうやった積み重ねで言葉の使い方の自信がついていくのだと思います。